8月のご挨拶2020.8.3(月)
新型コロナウイルスの世界的な広がりの収束が見えないまま、京都はほぼ全ての社会生活が平常に戻りつつあります。
今回の感染流行は、社会生活全般、教育を含めて様々なことを顧みる機会になったと思います。
一つは、現代の科学的世界観を根本から考えさせられる事象が起こりました。世界の国々はWHOと繋がり、一致協力して解決に向かうどころか、各国の対応の違いが露呈し、協調より対立・自国主義に向かいました。
今後の2次・3次感染を考えると、不安になります。
一方教育の面では、入学式から6月いっぱい完全な学校教育をしていません。オンラインで済ますことで対応したり、先生による大量のプリントの束・・・で子どもの学ぶ力(教育権)は、保証されたのでしょうか。
この問題の解決のため、文科省は授業時間を延ばしたり、夏・冬の長期休暇を短縮する以外の方法を提示できないまま、夏休みを迎えました。
このようにして、コロナ騒動での社会や教育の変革・進化は弱められ、もともとの日本的システムに徐々に回帰しています。
幼児教育に視点を移せば、皆様が体験したこの期間は、子どもたちに何が大切で、何が自分の心身の成長の糧になるか経験できたのです。
今こそ『教育とは心情のことであり、母のことである。』というスイスの教育者ぺスタロッチ(戦後の日本の義務教育に影響を与えた。)の言葉を借りるまでもなく、今一度教育の原点に立ち戻るとともに、『京都きらら幼稚園』の社会的使命を深め、園児の健全な育ちを見守り、育てていきたいと思います。
ぜひ、ご家庭でも、これからの子どもたちの育ちに洞察力をもって、家庭と園で協同していきましょう。
園長 松本 浩二